●相談事例
業者から「不要な服を買い取りたい。お宅に伺っていいか?」と電話があり、服の処分を考えていたので承諾した。業者が自宅に来て、十数点の服を出すと、千円で買い取ると言われ了承した。
すると突然、業者が「使わない指輪はないか?」と言い出し、「査定は無料だから見せてくれ」としつこく言ってきた。不要な服を買い取ってもらうだけで、他に渡すものはないと断ると、しぶしぶ帰って行った。
(60代 女性)
●消費生活センターからの助言
事業者が消費者宅を訪問し、不用品を買い取ることを訪問購入と言います。
事業者は事前に、買取対象の商品などを明示し、消費者から来訪の承諾を得なければなりませんが、いざ来訪すると、明示していない貴金属の買い取りを勧誘されることもあります。
訪問購入は一定期間内ならクーリング・オフして、契約がなかったことにできます。ただし、事業者が交付義務のある契約書面を渡さず、事業者の連絡先がわからないなど、一旦事業者に品物を渡すと返品が困難になる場合があります。買い取ってもらうつもりがないなら毅然と断ることが必要です。