国内で最大級の虎口遺構確認(平成12年1月20日)
- 通路には玉砂利や柱の礎石も確認 -
島原の乱で知られる国指定史跡「原城跡」で国内最大級の虎口遺構が確認された。 今回確認された本丸の虎口は、原城本丸の正面玄関に相当する虎口遺構であり、巨大な「虎口(城の主要な入り口)」空間(南北90m東西80m)の存在を立証した遺構である。虎口は、従来漠然と理解されてきた本丸のメインとなる入り口であったが、当初の予想を越えるような規模であり、近世初頭の城跡の調査で、同種の遺構の検出例としては全国的にみても最大級の虎口空間である。
近世当初までの城跡としては、国内最大級とされていた豊臣 秀吉が朝鮮出兵のおり築城した名護屋城(佐賀県鎮西町)より規模が大きく複雑で、非常に戦闘的な構造となっており、太平に向かいつつあった時代になぜ、そのような構造が必要だったのか今後の課題だそうです。また、今回の虎口跡には城門があったと思われる柱の礎石や通路部分には、玉砂利が敷かれていたことも確認された。
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