
雲仙・普賢岳噴火の大火砕流発生から30年を経過した今もなお、普賢岳山頂には不安定な状態で溶岩ドームが形成されたまま、崩壊の危険を抱えています。
今回、雲仙砂防管理センターの協力を得て、松本市長と関係職員らが水無川流域の砂防えん堤や溶岩ドームを監視している大野木場砂防みらい館などを視察しました。
同センターによると、山頂には約1億立方メートルもの火山堆積物があり、平成9年から令和3年までの24年間で、東南東方向に約1.4メートルの移動を観測。年間平均約6センチメートルずり落ちるように動いており、地震や大雨などにより大規模な溶岩ドームの崩壊現象が発生すると、有明海まで約7分で到達すると試算されています。
現在、同センターでは雨などで発生した土石流により砂防えん堤に堆積した土砂の除石作業を行いつつ、振動センサーやGPS、監視カメラやレーダー機器などを用いて溶岩ドームの動きを観測しています。また、大規模崩壊現象が発生した場合に、素早い避難行動で人的被害を最小化するソフト対策の強化を関係機関と一体となり、取り組んでいます。
松本市長は「溶岩ドームの移動状況の情報共有など、引き続き連携をお願いしたい」と話し、西島純一郎センター長は「さまざまな情報提供を行いながら、住民の安全を第一に考え事業を行っていきたい」と、今後の防災連携について確認を行いました。
溶岩ドーム状況の調査結果などは、次の同センターホームページで確認できます。
http://www.qsr.mlit.go.jp/unzen/index.html(雲仙砂防管理センターHP)
■期日:12月23日(木曜日)
■場所:島原市内・深江町内



