これからの寒い時期、みかんが恋しい季節になります。皆さん、一度はコタツの中で手が黄色くなるまでみかんを食べられた記憶があるのではないでしょうか。
南島原市では早生みかんや温州みかんをはじめ、さまざまな種類の柑橘類が栽培されています。
今回は、それまでまったく別の道を歩んでいたけれど、ふるさとのみかんのおいしさに気付いてみかん農家になられた方をご紹介します。
プロフィール
吉永智美さん
加津佐町在住。平成25年4月Uターン就農。就農10年目。
高校卒業後、洋菓子専門学校へ進む。ふるさとを離れ洋菓子店でパティシエとして働いていたある日、実家のみかんのおいしさに気づいたことがきっかけでみかん農家になる。
栽培農作物
・みかん(3.0ヘクタール)
・ばれいしょ(0.7ヘクタール)
・米(1.0ヘクタール)
※取材時(10月)はみかん(極早生の岩崎)を収穫中
就農のきっかけ
幼いころからみかん農家になるつもりはまったくありませんでした。みかん農家になったのは、パティシエ時代、みかんをスーパーで買って食べたとき、改めて実家のみかんのおいしさに気付いたことがきっかけです。自分がみかんをつくって皆さんに食べてもらいたいと思い、みかん農家の道を選びました。
年間スケジュール
繁忙期(11月-12月)には3人程度雇っていますが、基本的には、家族3人で分担して作業しています。
仕事のやりがい・苦労している点
仕事のやりがい
みかんの成長過程を見るのはもちろん楽しいですが、育てたみかんを食べたお客様に「おいしい」と言っていただいたときが一番うれしいですね。所属している生産組合ではみかんを栽培するだけではなく、ファーマーズマーケットや百貨店で販売する機会があります。そこでお客様の声を直に聞くことがやりがいに繋がっています。
苦労している点
・毎年気象条件が違う中でおいしいみかんづくりをすること。
・摘果作業。みかんの樹の状態をみながらの作業が求められます。
・害虫対策。毎年、みかんが熟れだす時期に寄ってくる害虫。今年はカメムシとヤガが多いです。
吉永さんのこだわり
就農時から書き留めているノートがあります。その日の天気や気温、消毒の時期、父から教わる栽培のポイントなど、1日の終わりに書き留めています。自分が理想とする”酸と糖のバランスが取れたみかんづくり”のために、適宜、読み返しています。
吉永さんの1日
正直、みかんづくりは大変です。重労働だし、繁忙期は1日中作業に追われます。ただ、それは前職(パティシエ)でも同じでした。前職では朝早くから夜遅くまでずっと立ちっぱなしで火傷は日常茶飯事、重いものを持つ機会も多くありました。プライベートの時間もとれず、たまの休みには疲れて1日中寝ていました。それに比べると今の方が繁忙期以外は自分の時間がとれるので、生活にメリハリがあります。何よりみかんづくりが好きだからちょっとやそっと大変でも乗り越えることができるんです。
お仕事道具
剪定バサミ、彩果ハサミと道具類を収納するウエストポーチ。特にウエストポーチは作業中、両手が自由になるので重宝しています。
皆さんに伝えたいこと
私の場合、きっかけがあって、みかん農家になりました。
今、人生の分岐点に立っている皆さん。何らかの思いがある皆さん。
農業に限らなくてもいいです。何にでも挑戦する気持ちを持ってみてください。
人生は1度きりです。
自分の選んだ道を歩んでみませんか。
( 吉永さんのみかん畑 )
リンク
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