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第1 挨拶
本日ここに、令和8年第1回南島原市議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆さまにはご健勝にてご出席を賜り、厚く御礼を申し上げます。
毎年、第1回定例会におきましては、次年度に向けた「施政方針」を申し述べているところですが、本年7月をもって私の3期目の任期が満了となることから、本日は、4年間にわたる市政運営の総まとめとして「市政報告」をさせていただきます。
あわせて、令和8年度当初予算の概要をご説明申し上げ、議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。
さて、私が3期目の市政運営の重責を担うようになってから、4年の歳月が流れようとしています。
この間、世界的に猛威を振るった新型コロナウイルス感染症の影響から回復基調にある中で、燃油価格・物価高騰問題などに直面しながらも、懸案事項である少子高齢化に伴う人口減少対策や地場産業振興などに取り組んでまいりました。
私は、「一人ひとりの“しあわせ”のためにみんなで進めるまちづくり」を基本理念とした、「これからも 住み続けたい 住んでみたいまち みなみしまばら」を将来像として掲げ、「1 人と自然が共生するまちづくり」、「2 郷土の誇りを守り活かすまちづくり」、「3 賑わいと活力を興すまちづくり」、「4 健康でつながりを大切にするまちづくり」、「5 次代を育む人づくり」、「6 安全安心に暮らせるまちづくり」、「7 世代を問わず暮らしやすいまちづくり」、「8 健全で持続可能なまちづくり」の8つの基本構想を定め、各施策の実現に向けた取組を進めてまいりました。
それでは、今日までの具体的な成果をご報告させていただきます。
第2 市政報告
1 人と自然が共生するまちづくり
まずは、基本構想の1つ目である「人と自然が共生するまちづくり」でございます。
【脱炭素等の推進】
脱炭素等の推進につきましては、
令和4年度に、2050年のカーボンニュートラル達成を目指した「脱炭素全体計画」を策定しました。また、温室効果ガス排出削減を目的とした具体的な行動計画として、令和5年度に、「地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」を策定しました。
この計画に基づき、公共施設の照明のLED化や、高効率空調機器の導入を進めたほか、株式会社ミナサポとの連携による公共施設への太陽光発電設備の導入(PPA事業)、市民や事業者に対する太陽光発電設備等の導入補助など、再生可能エネルギーの活用推進を図りました。
そのほか、令和6年6月には、長崎総合科学大学と「デジタルを活用した脱炭素社会構築に向けた連携協定」を締結し、2050年のカーボンニュートラル達成に資する相互の連携体制を構築しました。
【南部リレーセンターの建設】
南部リレーセンターの建設につきましては、
既存の焼却施設の老朽化もあり、令和8年4月1日から市内全域の可燃ごみを諫早市の県央県南クリーンセンターで処理することに伴い、県央県南広域環境組合を事業主体として、廃棄物運搬中継施設となる「南部リレーセンター」が南有馬衛生センターの敷地内に建設され、4月から稼働することとなります。
また、既存の焼却施設については、令和8年3月31日までのごみの受入れとなり、令和8年度から施設解体と跡地利用の整備を進めてまいります。
2 郷土の誇りを守り活かすまちづくり
続いて、基本構想2つ目の「郷土の誇りを守り活かすまちづくり」でございます。
【世界遺産センター整備事業】
世界遺産センター整備事業につきましては、
原城跡が構成資産となっております「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の情報発信の拠点施設として、令和4年度から基本設計を開始し、令和8年度の供用開始に向け、現在工事を実施しており、併せて、集客のためのプロモーションにも着手したところでございます。
【定住移住の促進】
定住移住の促進につきましては、
令和4年度から令和6年度までの間に、277人の方々が本市へ移住されています。
今後も、移住希望者に寄り添った相談対応や、空き家バンク登録物件のサポートなどを行い、定住移住の促進に努めてまいります。
また、子育て世帯等の移住を後押しする、「空き家転貸事業」については、令和7年度中に2件の改修工事が完了し、移住希望者への貸し出しを開始いたします。
さらに、若者の定住促進につきましては、
奨学資金の償還補助を行うことで、若者のUターンによる定住促進を図ってまいりました。令和4年度には、若者の更なる市内定住促進を図るため、これまで2分の1以内であった補助額を3分の2以内に拡充しました。
その結果、補助金の新規交付者は令和3年度:4人、令和4年度:6人、令和5年度:10人、令和6年度:8人と確実に実績を伸ばしており、制度の拡充が、若者のUターンによる定住につながったものと考えております。
また、これに呼応するように奨学資金の新規利用者も令和3年度:15人、令和4年度:28人、令和5年度:30人、令和6年度:27人、令和7年度:38人と増加しており、関心の高さが伺える結果につながったものと考えております。
3 賑わいと活力を興すまちづくり
続いて、基本構想3つ目の「賑わいと活力を興すまちづくり」でございます。
【農業の振興】
農業の振興につきましては、
国や県の補助事業を活用して農業施設、機械設備の積極的支援を行い、大幅な作業の効率化や収量の増加につながりました。また、農業用機械の導入による規模拡大や露地みかんの被覆資材の導入などの支援により、農産物の生産性向上とブランド化に取り組みました。
スマート農業の推進につきましては、作業効率化を図るため農業用ドローンを活用した農薬散布を促進しました。令和7年度からは農業用ドローンのライセンス取得支援を行うなど、スマート農業の普及を図りました。
有機農業の推進につきましては、令和4年7月に南島原オーガニック協議会を設立し、有機農産物を学校給食へ提供しております。令和6年度からは、環境に配慮した有機米の栽培試験を開始し、令和7年度はアイガモロボットを使用した新たな栽培方法を実証しております。
果樹に特化したトレーニングファームの推進につきましては、令和4年3月に市内生産団体と行政が連携し「南島原果樹フロンティア協議会」を設立しました。これまでに、県外からの移住者を含め、延べ7人の研修生を受け入れ、そのうち研修が修了した2人が市内で新規就農をしております。
その他、農業者の経営努力では避けられない自然災害や価格低下などの対策として、令和6年度に農業経営収入保険加入推進事業費補助金を創設しました。収入保険制度への加入推進を図り、農業経営の安定化に対する支援を行いました。
【農作業体験交流事業】
農作業体験交流事業につきましては、
南島原市内で農業をやってみたいという方々、例えばUターンやIターン、非農家、学生などを対象に、農業体験や交流などの多様な体験を提供し、本市での就農意欲を高めるきっかけづくりを行うことを目的として、令和7年度から取り組んだところです。
初年度は、別府大学の学生(20人)の参加があり、「この体験を今後に活かしていきたいです。」など、農業への関心の喚起につながるご意見をいただきました。
【育てる漁業の推進】
育てる漁業の推進につきましては、
漁協と漁業者の協力を得てウニ、アサリの養殖実証事業に取り組み、「獲る漁業」に加え、「育てる漁業」を積極的に推進してまいりました。
ヒジキ養殖に対し、ヒジキ干場の用地整備やヒジキ種苗の挟み込み機の導入支援を行い、車エビ養殖に対し、作業効率や省力化を図るためICT技術の導入に対する補助を行いました。
今後も、本市の養殖業の生産量の安定化と操業の効率化のため、「育てる漁業の推進」に取り組み、漁業所得の向上を目指してまいります。
【農業生産基盤の整備】
農業生産基盤の整備につきましては、
令和5年度に加津佐町空池原地区の約62ヘクタールが完成しました。また、現在実施中の3地区について、西有家町見岳地区は令和8年度の完成を予定しており、残りの深江町馬場地区と加津佐町津波見地区についても、早期完成を目指し取り組んでいるところでございます。さらに新規の2地区については、推進準備会を設立し、早期採択に向けて推進しております。
【そうめん産業の振興】
そうめん産業振興につきましては、
全国有数の手延そうめんの産地として、「品質」と「ブランド力」を高めるため、島原手延そうめん認証制度を柱に、認証マークを活用したテレビCMの放送や、市内外で開催されるイベントでの試食提供、料理教室やレシピコンテストの開催など、積極的なPR活動に取り組みました。併せて、産地としての維持、発展を図るため、そうめん製造事業者に対する機械、設備の導入支援に取り組んでおります。これらの取組の結果、ブランド力が高まり、そうめんの販売単価は上昇しており、生産量の維持、生産額の増加につながっております。
加えて、南島原産小麦を使用した南島原オリジナルのそうめんづくりに取り組みました。小麦の試験栽培、試作品の製造、試食会等を重ねながら商品開発を進め、今後、産地を代表する商品として、売り出してまいります。
このほか、後継者対策として、令和4年度にそうめん製造業の後継者に対する新たな支援制度を創設するなど、担い手確保に努めているところでございます。
【観光の振興】
観光の振興につきましては、
本市の知名度や認知度の向上を図り、交流人口や観光・物産消費額の増加につなげることを目的に、テレビやCM放送、SNSなどのメディアを活用した情報発信などを通じた総合的シティプロモーション活動に力を入れてまいりました。
ケンドーコバヤシさん主演のドラマの制作や水川あさみさん主演のスペシャルムービーの制作、また、令和5年度には、美川憲一さんに本市のPR大使に就任いただくなど、様々なプロモーション活動を実施してまいりました。
これらのプロモーション活動では、本市の魅力を多くの方にご視聴いただき、令和4年度から令和6年度の3年間における総広告換算金額は、合計で約3億6千万円となり、一定の効果をあげたところです。
今後も本市の豊富な資源を活用し、さまざまな仕掛けによる話題づくりに取り組み「選ばれるまち南島原市」を目指してまいります。
また、本市の基幹産業である農林漁業を活かした「農林漁業体験民泊」につきまして、コロナ禍で受け入れができなかった時期もありましたが、南島原市ひまわり観光協会と連携し、受入態勢の強化を図るとともに、誘客強化に取り組んでまいりました。
その結果、令和5年度において456人、令和6年度において1,463人、令和7年度において2,400人程度と順調に回復を見せているところです。
さらに、世界遺産センター完成を見据えた修学旅行の誘客と合わせて、農林漁業体験民泊の受け入れ拡大を図ってまいります。
九州オルレ南島原コースにつきましては、皆さまに支えられ今年度、10周年を迎えました。
国内はもとより、本場韓国からも認められたコースにまで成長することができ、その成果が認められ、オルレ発祥の済州島にて10年絆賞を受賞したところであります。
引き続き、オルレを通じて観光客と地域住民との交流を深めながら、観光の振興に努めてまいります。
【地元企業等の振興】
地元企業等の振興につきましては、
地元企業の支援策として、新規創業に対する支援や事業者が新たに取り組む事業に対して支援を行い、経営力の強化を図ってまいりました。令和7年度からは新たに事業承継に関する支援策の取組も行っております。
電子地域通貨MINAコインでは、「いーとばいキャンペーン」など各種キャンペーンなどを実施して市民及び地元企業のキャッシュレスの推進を図ってきたところでございます。このMINAコイン事業では、令和5年度以降は年間決済額も10億円を超え、累計決済額も45億円を超えている状況であり、事業の目的である地域内における資金の循環、地域経済の活性化につながっております。
また、企業等設置奨励補助金では、採択条件の緩和など、補助対象範囲を拡充し、より幅広い支援を行える体制を整えてまいりました。
【堂崎港埋立地】
堂崎港埋立地につきましては、
令和3年度にその一部を長崎県から購入し、令和4年度にJA島原雲仙へ売却し、現在は集出荷施設として活用されています。
令和7年度には長崎県から残りの埋立地を購入し、用地の情報発信、支援制度の整備、埋立地内のインフラ整備を進めている状況でございます。令和8年度には公募要領の公開を行い、長崎県及び県産業振興財団と連携し雇用の場の拡大と、市の産業振興を図るため企業誘致の推進を図ってまいります。
4 健康でつながりを大切にするまちづくり
続いて、基本構想4つ目の「健康でつながりを大切にするまちづくり」でございます。
【健康づくりの推進】
健康づくりの推進につきましては、
健康診査、がん検診の利便性及び受診率向上を図るため、令和7年度から「24時間予約可能なWEB予約システム」を導入するとともに、オンラインによる保健指導も開始し、市民の健康づくりの推進に向けた新たな体制を構築しました。また、健康寿命の延伸や医療費の適正化を図るため、令和7年度から心電図検査や歯周病健診が無料となる対象年齢を拡充する等、健康づくりに関する取組を進めています。
【医療提供体制の確保】
医療提供体制の確保につきましては、
市民の皆さまが健康で安心して生活していく上で欠かせない医療機関の減少をくい止め、医療提供体制の確保を図るため、令和7年度から本市独自の「診療所の開設・承継」及び「在宅医療」を促進する支援制度を創設しました。
支援制度に基づく誘致等につきましては、広報紙やホームページに掲載する他にチラシを作成し、関係機関をはじめ、医療関係の事業所などを訪問し、支援制度の周知を行っているところでございます。
【子育て支援の充実】
子育て支援の充実につきましては、
昨今、多様化する保育ニーズに対応するため、本市では様々な取組を進めてまいりました。
子どもの福祉医療分野におきましては、医療費の現物給付化に力を入れて取り組みました。令和5年10月に小・中学生を対象とした現物給付化を開始し、令和7年7月からは高校生世代まで対象を拡大して、子育て世代の経済的な負担軽減と申請手続の簡略化を実現したことで、保護者の皆さまが安心して子育てできる環境を整えました。
また、日常的に医療的支援が必要な子どもを保育所等で受け入れる医療的ケア児保育事業を行い、看護師を配置した保育所等において、安全かつ安心して保育を受けられる環境を整備し、対象となるご家庭の負担軽減を図っております。
母子保健分野におきましては、令和5年2月から「出産・子育て応援給付金」の支給を開始し、4月には県内初となる「妊産婦医療費助成制度」を導入しました。加えて、不妊治療に対する支援として、「一般不妊治療・不育治療助成事業」や「生殖補助医療費助成事業」を継続しております。
また、令和5年度に県内で初めてインターネットを活用した「小児科・産婦人科オンライン相談」を導入し、令和7年度には、スマートフォンなどで利用できる電子母子手帳アプリを導入するなど、引き続き子育てを支える環境をより充実させる取組を進めてまいります。
5 次代を育む人づくり
続いて、基本構想5つ目の「次代を育む人づくり」でございます。
【学習環境の整備】
学習環境の整備につきましては、
将来にわたって子ども達がより良い環境で学校教育を受けることができるよう、防犯カメラの設置、照明のLED化、空調設備改修などに取り組んでまいりました。
また、これまで小学校の統廃合を計画的に進めてまいりましたが、少子化の進行に伴い、今後もさらに児童生徒数が減少することが予測されております。
学校施設の老朽化などの課題も重なり、子どもたちが安心して学べる環境を整えるため、長期的な視点に立った適正規模・適正配置の施策が必要不可欠となっていることから、令和7年5月に「南島原市立小・中学校適正規模・適正配置在り方検討委員会」を立ち上げました。
今後は、検討委員会からの報告を基に、持続可能で質の高い教育環境を構築する取組を進めてまいります。
【学校教育におけるデジタル技術の積極的活用】
学校教育におけるデジタル技術の積極的活用につきましては、
単なる知識や技術の習得ではなく、自分で考え、判断し、表現できる力を育成するため、児童生徒に貸与しているタブレット端末の効果的な活用を通して、学習指導要領に示されている主体的・対話的で深い学びの実現に取り組み、学力向上を図ってまいりました。
また、個別最適な学びの実現に向けて、学年に関係なく児童生徒の学力に応じた学習ができるAIドリルを、令和5年度から令和7年度までの3年間西有家小学校に、令和6年度と令和7年度の2年間西有家中学校に、試験的に導入を行いました。
【学校給食費の支援】
学校給食費の支援につきましては、
本市では、子育て世帯の負担軽減を目的に、学校給食費に関する3つの支援を行ってまいりました。
1つ目は、市内小・中学校に通学する兄弟3人目以降の学校給食費無償化を行いました。
2つ目は、近年の物価高騰により、令和6年度から保護者負担が増えないように学校給食費一部補助を行いました。
3つ目は、令和7年12月から令和8年2月までの3か月間の児童生徒の学校給食費無償化を行いました。
本市としましては、子どもたちが楽しみにしている学校給食の質を維持し、かつ、保護者の負担が増えないよう、今後も国の動向を見ながら、市学校給食会及び関係団体と協力して学校給食の提供を行ってまいります。
【先進的海洋センター整備事業】
先進的海洋センター整備事業につきましては、
令和7年8月に、公益財団法人B&G財団と事業連携協定を締結し、老朽化が進んでいる加津佐B&G海洋センター艇庫の建て替えを行い、従来の艇庫機能に加え、体験交流棟、宿泊棟及び研修スペースを備えた複合施設として整備いたします。
現在、基本・実施設計に着手し、令和9年度の工事着工、令和10年度の完成に向けて事業を進めております。
本事業により、海洋教育の一層の充実を図るとともに、本市の豊かな海をはじめとする地域資源を活かした取組を推進し、次世代を担う人材の育成につながる活動を展開してまいります。
【部活動地域展開の推進】
部活動地域展開の推進につきましては、
児童・生徒や地域の皆さまが生き生きとスポーツ・文化活動に取り組むことができる環境を整備するため、本市では地域クラブサポートセンターを設立し、地域と連携した南島原市モデルの構築に取り組んでおります。令和8年度中の完全地域クラブ化を目標に事業を進めており、令和7年度には、11団体を地域クラブとして認定しました。現在、さらに9団体について、令和8年度のクラブ化に向けた準備を進めております。
今後は、地域クラブサポートセンターの運営体制の強化を図るとともに、持続可能な運営を目指し、地域展開の方針や支援体制等について、関係者への周知を推進してまいります。
6 安全安心に暮らせるまちづくり
続いて、基本構想6つ目の「安全安心に暮らせるまちづくり」でございます。
【災害に強いまちづくり】
災害に強いまちづくりにつきましては、
防災力を高める取組として、これまで防災行政無線の整備や防災マップの更新、自主防災組織活動補助金の交付などを行うとともに、消防団の消防活動の技術向上訓練や女性消防団員による応急手当訓練など正しい技術と知識の習得を推進してまいりました。
また、迅速な消火活動を行うために消防自動車の更新、運転免許の区分変更により、普通免許では消防車両が運転できない団員を対象とした消防団員自動車運転免許取得費用助成や防火水槽の設置などに取り組んでまいりました。
【浸水危険箇所対策の推進】
浸水危険箇所対策の推進につきましては、
近年の大雨や集中豪雨により農地や宅地が浸水し、耕作や交通に支障をきたしている状況であった、南有馬町北岡地区および深江町馬場地区において、南有馬町北岡地区は、406メートルの浸水対策工事が完了し、深江町馬場地区も540メートルの浸水対策工事が完了しております。
【砂防・地すべり危険箇所対策の推進】
砂防・地すべり危険箇所対策の推進につきましては、
南有馬町の地すべり区域内にある市道山洞夏吉線が、現在、通行止めとなっており、夏吉地区をはじめ地元住民の皆さまには大変不便な生活を強いられている状況です。
対策については、すでに調査設計に着手しており、令和8年度中の工事着手に向けて国及び県と協議をしながら、一刻も早い復旧を目指してまいります。なお、迂回路となっています市道西中谷線については、離合場所の設置及び舗装修繕を令和6年12月に完了しております。
急傾斜地におきましては、令和5年度から令和7年度までに布津町潮入崎地区、口之津町早崎地区、有家町古城地区の工事を実施し、潮入崎地区、早崎地区は整備を完了しております。また、令和7年度より布津町植松地区の測量設計に着手しております。
7 世代を問わず暮らしやすいまちづくり
続いて、基本構想7つ目の「世代を問わず暮らしやすいまちづくり」でございます。
【市内道路網の整備】
市内道路網の整備につきましては、
令和4年度以降、新規及び継続事業を含め35件の市道改良事業に取り組んでおり、令和7年度までに20件の事業を完了する見込みです。
市道の維持管理につきましては、緊急を要する補修箇所や要望箇所及び、安全・安心な道路交通を確保するため、区画線等の安全施設の整備や道路の補修工事を実施しております。また、橋梁におきましては、長寿命化事業により整備対象22橋のうち、13橋の補修工事が令和7年度までに完了する見込みです。
道路の舗装修繕につきましては、計画的な修繕・更新を実施しており、令和5年度以降6路線の工事を実施しております。
また、小規模な市道の拡幅など、自治会が行う生活環境整備事業につきましては、令和4年度から令和7年度までに、88自治会に約1億6千万円の補助を行い、道路環境の改善に取り組んでまいりました。
【自転車歩行者専用道路の整備と活用】
自転車歩行者専用道路の整備につきましては、
事業期間を令和9年度まで延長し事業の推進を図っており、全区間32.1キロメートルのうち、令和7年度までに約30キロメートルの工事に着手し、すでに約23キロメートルの供用を開始しているところでございます。
次に、自転車歩行者専用道路の活用につきましては、
完成している区間を活用し市内全域を走行するサイクリングイベント「ツール・ド・南島原」を、令和6年度から2回にわたって開催し、県内外から500人を超える方々に参加いただきました。
また、来訪者の受入環境整備の取組として、サイクルベンチ、サイクルラックの設置やレンタサイクル事業を展開しました。
その他にもPR情報番組の制作・放送を通じて、南島原市の魅力を発信しました。
今後も自転車歩行者専用道路を核としたサイクルツーリズムの推進強化に努め、地域の活性化へとつなげてまいりたいと考えております。
【島原半島循環型道路ネットワークに向けた要望】
島原半島循環型道路ネットワークに向けた要望につきましては、
「島原天草長島連絡道路」(深江町から口ノ津港間)と、「島原半島西回り道路」(雲仙市から南島原市間)は、島原半島南部の住民にとって第三次救急医療施設へのアクセス性を向上させる道路であるとともに、災害時には避難路として機能するまさに「命の道」です。
これまでも、長崎県への要望はもとより、長崎県選出の国会議員の皆さまにご協力をいただきながら、国土交通省(本省・地方整備局)などへ強く要望してまいりました。
こうした状況の中、この度、国の令和7年度補正予算において、一般県道雲仙有家線(西有家工区)が新規事業化されたことは、国道251号の交通混雑対策としてだけでなく、構想路線「島原天草長島連絡道路」と連携し、将来に向けた広域的な道路ネットワークの形成に寄与するものであり、本市としても大変喜ばしい限りでございます。
今後も、持続可能な地域づくりを支える広域的な道路の形成に向けて、全力で要望に取り組んでまいります。
【チョイソコみなみしまばら】
チョイソコみなみしまばらにつきましては、
令和4年10月からの実証運行を経て、令和6年10月より本格運行を開始しました。
登録者数は、令和4年度の831人から令和7年12月末には2,231人へと増加し、延べ利用者数も46,360人となっております。
今後も、市民のより便利な移動手段として、利用者のニーズに応じた運用の推進に取り組んでまいります。
【空き家対策の強化】
空き家対策の強化につきましては、
危険空家の除却を推進するため、老朽危険空家除却支援事業補助金を令和6年度から1件当たり最大50万円から80万円へ増額を行い、この4年間で103件の利用がありました。今後も地域住民の生活環境の保全に取り組んでまいります。
【市営住宅の整備】
市営住宅の整備につきましては、
老朽化が著しかった西有家町の旧須川団地を解体し、新たに木造2階建て3棟(全12戸)を完成させ、令和5年3月から供用を開始しました。
【河川の整備】
河川の整備につきましては、
断面狭小や土砂の堆積、川竹の繁茂など流下能力の低下を解消し河川の氾濫を防止するため、有家町の普通河川榎田川の河川改修工事の他6河川の整備や市内の34河川について、緊急的に河川の浚渫及び樹木の伐採等を実施し、通水可能な断面の改善確保に努めてまいりました。
【DXの推進】
DXの推進につきましては、
令和4年度に策定しました「南島原市DX推進基本方針」に基づき、本市では先進的なデジタル技術を積極的に活用し、市民の皆さまへのサービス向上と業務の効率化を目指した環境整備を進めてまいりました。
具体的な取組としましては、各支所窓口における行政手続の負担軽減や市民サービスの向上を目的に、「書かない窓口システム」および「キャッシュレス決済システム」を導入し、様々な手続における利便性向上を図ってまいりました。また、市民の皆さまがより手軽に各種申込手続を行えるよう、オンライン申請の推進をはじめ、公式LINE(ライン)を活用した情報提供や公共施設予約システムの整備など、日常的な行政サービスの利便性を高める取組も進めております。
今後も、市民の皆さまにとって快適で利用しやすい行政サービスに向けて取り組んでまいります。
8 健全で持続可能なまちづくり
続いて、基本構想8つ目の「健全で持続可能なまちづくり」でございます。
【ふるさと教育】
ふるさと教育につきましては、
令和5年度と令和6年度の2年間口之津小・中学校において、長崎県教育委員会の指定を受け、学校運営協議会や地域学校協働本部との連携・協働を図りながら、研究に取り組んでまいりました。
令和6年10月に開催した「ふるさと学発表会」において、ふるさとのよさを様々な形で発信する子どもたちの学習の様子やふるさとを誇りに思い、ふるさとを愛する子どもたちの姿を広く県下に示すことができたことは、大きな成果であったと考えております。
また、口加高校と島原翔南高校が、次世代を担う人材育成を目的に実施しております「総合的な探究の時間」について、市職員を学校へ派遣し、地域の歴史や産業、行政施策などについて講話や授業への協力を行うとともに、教育内容の充実に向けた指導・助言を実施しております。
【ふるさと応援寄附】
ふるさと応援寄附につきましては、
令和4年度は約7億300万円でありましたが、令和7年12月末は約15億5千万円となり、この4年間で順調に増加しています。
また、令和6年度においては、長崎県を含めた県内22自治体の中で、3番目に多い寄附をいただきました。
これらの取組は、市内事業者の所得向上や地域経済の活性化につながっているものと考えています。これまでの取組に加え、事業者と連携した寄附者のニーズに応じた返礼品の企画や、各ポータルサイトの精査による効率アップなどに取り組み、更なるふるさと応援寄附の増加を目指すとともに、貴重な自主財源の確保と地域振興に努めてまいります。
【公共施設の統廃合】
公共施設の統廃合につきましては、
公共施設等総合管理計画とその個別施設計画に基づき、地域住民や利用者にご理解いただくことを前提に、公共施設の改修や除却・譲渡を進めてまいりました。
その結果、令和4年度から令和7年度の間に、市営住宅や旧口之津第一小学校等の除却を11件、農事研修施設や農産物直売所等の譲渡を4件行いました。
【行財政改革の更なる推進】
行財政改革の更なる推進につきましては、
令和7年度までを計画期間とした「第4次行政改革大綱」、及びその実行計画である「集中改革プラン」に基づき、歳出の削減や行政事務の効率化などに取り組んでまいりました。
市役所内部においてはDX推進による業務の効率化に積極的に取り組んでまいりました。その一環として、AIやRPAなどの先進技術を活用し、職員の業務負担を軽減するとともに、迅速で効率的な行政運営を実現しました。
また、DX推進を支える人材育成にも力を入れ、専門知識を備えたDX推進リーダーを養成しました。この取組により、市民の皆さまに質の高い行政サービスを提供する体制整備に努めたところです。
次に、令和5年3月に策定した「第(2)期南島原市総合計画 後期基本計画」に基づき、政策評価による事業の見直しや地方債の繰上償還による後年度公債費の抑制、ふるさと応援寄附事業の推進による自主財源の確保に努めてまいりました。
その結果、本市の財政状況を表す健全化判断比率(財政4指標)は、直近の決算でも健全な状態を維持しております。
その一方で、本市の財政構造は、市税などの自主財源に乏しく、地方交付税や国県補助金、市債などの財源に依存している状況に変わりはなく、近年の物価高騰の影響により、人件費、扶助費、公債費などの義務的経費を含むあらゆる事業経費の増加が予想されることなどから、今後の財政運営に予断を許さない状況にあります。
今後も安定した財政運営をしていくために、あらゆる事業の抜本的な見直しや公共施設の統廃合などに取り組んでまいります。
9 その他
続いて、その他になりますが、
【物価高騰における経済対策】
物価高騰における経済対策として、
国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用して、地域の実情に応じた市民の皆さまや事業者の支援を実施してまいりました。
これまでの主な支援事業として、現在事業期間中のものもございますが、消費喚起クーポン券事業、省エネ家電製品等購入費補助金事業、農林水産業関連対策事業、学校給食費支援等を行ったところでございます。
第3 令和8年度当初予算編成方針
次に、令和8年度当初予算の編成にあたっての考え方について、ご説明をいたします。
令和8年度の当初予算については、本年6月に市長選挙が予定されていることから、人件費、公債費、扶助費などの義務的経費や、管理的な行政経費、及び継続中の建設事業などを計上することとした「骨格予算」として編成しております。
継続中の主な建設事業といたしまして、
○「市道維持管理事業」 4億2,900万円
○「自転車歩行者専用道路整備事業」 4億2,600万円
○「市道改良事業」 3億6,800万円
などを計上いたしております。
その結果、一般会計の予算総額は、前年度に比べて3.40パーセント減の327億9,712万3千円、国民健康保険事業特別会計と後期高齢者医療特別会計の特別会計予算の総額は同4.38パーセント減の81億7,062万円となりました。
また、企業会計の総額は、同12.93パーセント増の32億4,775万5千円となりました。
詳細につきましては、定例会参考資料に掲載しておりますので、説明を省略させていただきます。
以上、今日までの取組を振り返りながら、市政運営に対する所信の一端と当初予算の概要について申し述べさせていただきました。
議員の皆さまをはじめ市民の皆さまのご理解とご協力をお願いします。